昨日、シリア代表監督の後任人事が、サッカー連盟幹部どうしでもめていて、なかなか決まらないと書いたところ、途端に、新監督就任が正式発表されました。ベルント・シュタンゲというドイツ人です。
このニュースについては後日触れることとして、今回も、前回の補足として、理不尽な方法で代表監督を解任されたアイマン・ハキーム氏へのインタビュー記事を紹介します。もちろん、新監督決定前の記事です。インタビューといっても、いったん契約延長をしながら、突如無能呼ばわりされて解任されるという、サッカー連盟による異常行動の真相という最も知りたい点について、ハキーム氏は語ることを避けています。ですので内容的にはたいしたことはありませんでしたが、サッカー連盟の一部の人たちに対する不信感の強さは伝わってきます。
元記事URL http://www.beinsports.com/ar/تصفيات-كأس-العالم/الأخبار/أيمن-الحكيم-يرفض-التصعيد/756201
ハキーム氏 代表監督復帰に意欲
掲載紙:BeIN SPORTS
掲載日:2018年1月9日
インタビュー:マージン・ライース
(*は訳注)
シリア代表を率いて好成績を残したアイマン・ハキーム氏に対して、裏切りがあったのだろうか。代表監督復帰でのハキーム氏がつけた条件とはどんなものなのか。
前シリア代表監督アイマン・ハキーム氏は、落ち着いているように見えた。そして、ワールドカップ予選であともう少しのところまでチームを率いた自らの業績を評価しなかった「一部の人びと」に対する非難を隠そうともせず、約2か月前の解任について語ってくれた。
アイマン・ハキーム氏は、ワールドカップ予選のオーストラリアとのアジアプレーオフに、チームを導いた。ロシアへの最後のプレーオフ(*北中米カリブ海予選4位チームとの大陸間プレーオフ)進出まであと一歩のところまで近づいたが、オーストラリアに初戦1対1、2戦目は延長の末1対2で敗れ、シリアの旅路は終わった。
アイマン・ハキーム氏は、シリアサッカー連盟の「裏切り」について語ることは拒んだものの、監督就任前に口頭で合意されていたことが、その通り履行されなかったと指摘した。
そして、同氏は、サッカー連盟の幹部たちは自分を解任する決定を行ったが、そのことの責任は彼らにあると述べた(*今回の解任については自分の落ち度はないという意味か)。
「彼らには彼らの考えがあるのでしょう。連盟はなんでもできるのです。とにかくわたしたちは責任を果たしました。誰が次の監督になろうと、成功を願っていますよ」と話し、こう付け加えた。
「外国人監督と契約する方針とのことですが、どうでしょうね。わたしは国内の指導者に任せるのがいいと思います。だって、われわれは今回の予選で、何人もの外国人監督のチームを打ち負かしたではないですか」
シリア代表は、ハキーム氏を解任したあと、外国人監督を探しているがまだ決まっていない。
元ワフダ(*ダマスカスにホームを置くシリアの名門クラブの一つ)監督は、こう続ける。
「予選で好成績をあげた今、われわれには外国人監督が必要だとは言えないと思いますよ。そう考える人は多いはずです」
シリア代表監督に復帰する可能性について尋ねると、ハキーム氏は「連盟が決めることですが、代表で指揮を取るということは、わたしにとってとても名誉なことです」と答え、続ける。
「わたしにほうから、いかなる条件もつけたことはありません。今は代表復帰については条件をつけていますが。決めるのは彼らです。わたしのほうには再度指揮を取ることについて何の問題もありません」
ハキーム氏によると、契約延長について連盟がぐずぐずと判断を遅らせている間に、多くの監督就任のオファー受けていたという。
ハキーム氏は、自国出身の監督による実績の事例として、チュニジア代表のナビール・マアルール監督が、期待に応え、今度のワールドカップ出場権を獲得したことを称えた。