難民とともにあるドイツサッカー

今回紹介する記事は、今月に入ってにわかにクローズアップされているシリアなど中東やアフリカなどから難民に関するものです。

ドイツは国内では様々な世論があるものの、ヨーロッパでは積極的に難民を受け入れている国の一つです。そのドイツで、現在、世界最高のクラブチームに一つであるバイエルン・ミュンヘンも、自らの社会的、政治的責任を果たすとして、大規模な難民支援に乗り出すことを発表しました。

1クラブチーム、あるいは1競技連盟がこのような取り組みをしたところで、難民問題が解決することはありえませんし、スポーツにそういったことを求めること自体、お門違いというものでしょう。しかし、世論が分かれるこの問題について、著名なスポーツ選手らが一方の側に立つと意思表示したことは、勇気ある行為だと思います。


元記事URL:أوروبا – بايرن ميونيخ يتبرع بمليون يورو دعما للمهاجرين ولاعبو ألمانيا يعربون عن تضامنهم

バイエルン・ミュンヘン、難民支援で100万ユーロ寄付

ドイツ代表選手は難民への連帯を表明

France24
2015年9月4日

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(写真 http://www.france24.com/ar/20150904-بايرن-ميونيخ-كرة-القدم-لاجئون-دعم-مليون-يورو-مهاجرون より)

ドイツ最大、最古のクラブチームバイエルン・ミュンヘンは木曜日(9月3日)、ヨーロッパとくにドイツに押し寄せている難民を支援するためのプロジェクトに、100万ユーロを寄付すると発表した。一方、2014年のワールドカップチャンピオン「マンシャフト」(訳注=ドイツ代表チームの愛称。「チーム」という意味)の選手たちは、ビデオクリップで「暴力と外国人への憎悪」を拒否すると強調した。

数千もの難民が、ヨーロッパの玄関口に押し寄せている。彼らは基本的にシリアから来ており、多くはドイツをめざしている。バイエルン・ミュンヘンは、難民を支援し、彼らへの連帯を強調した。

ドイツ最古で最大のクラブチームであるバイエルン・ミュンヘンは木曜日、声明の中で、クラブとして、難民支援のための様々なプロジェクトに100万ユーロを寄付する予定あることを明らかにした。親善試合の開催で寄付金を集める。この計画はバイエルン州(ドイツ南部)のヨアヒム・ヘルマン内務大臣、バイエルンのディーター・ライター市長との合意によるものだ。

バイエルンCEOで、元国際的プレーヤーの英雄カール・ハインツ・ルンメニゲ氏は、「このような難民を支援することは、クラブとしての社会的、政治的責任だと考えている」と話している。

同クラブは、「数週間以内に難民のためにトレーニングキャンプの開設する」と発表、「難民の子どもたち、若者たちはクラブでトレーニングすることができるとともに、ドイツ語教育のプログラムを受けたり、食事をとったりサッカーに必要な用具を利用することもできる」という。

最近3年間のリーグチャンピオンであるバイエルン・ミュンヘンの次の試合は、アウクスブルクを迎えて今月(9月)12日、ミュンヘンのアリアンツ・アレーナで行われる。選手はドイツの子どもたちと難民の子どもたちと一緒に入場し、「ドイツ社会に溶け込む難民の最良の見本を示す」ことになっている。

一方、ドイツサッカー連盟は水曜日(9月2日)から、ホームページ上で難民問題への支援を表明するビデオクリップを配信している。ビデオにはワールドカップを獲得したドイツ代表の5選手が「暴力と外国人への憎悪」を拒否するプラカードを掲げている。登場するのは、トルコ系のメスト・エジル(アーセナル)とイルカイ・ギュンドアン(ボルシア・ドルトムント)の2人、ガーナ系のジェローム・ボアテング(バイエルン)、それにバスティアル・シュバインシュタイガー(マンチェスターユナイテッド)、トニ・クロース(レアル・マドリード)の5選手。

ドイツは数か月前からヨーロッパに押し寄せる難民たちがめざす国の一つとみなされている。アンゲラ・メルケル首相によると、同国は難民数千人を受け入れる準備をしているという。

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