反体制派支配地域でもリーグ戦立ち上げ シリア

今回紹介するのは、アルジャジーラ・ネットが2015年7月25日に配信した、シリアの反体制派支配地域でサッカーのリーグ戦が始まったことを伝える記事です(ريف إدلب.. عودة كرة القدم بعد انقطاع)。

これまでこのブログで、シリアでは戦火の中、サッカーの国内リーグが継続している記事を何回か紹介しました。レバノンに難民となって逃れている人たちによるリーグ戦立ち上げの記事もありました。

今回はそれに加え、反体制派支配地域でもリーグ戦が実施されているということです。記事に掲載されている選手の写真を見ると、いわゆるアスリート体型から逸脱しているように見えます。ただし、レフリーの態勢も整え、各チームユニホームも揃えているといいますので、それなりに組織だったものだと思われます。正規のシリア代表に対抗して、自由シリア代表チームも結成するとのことですので、興味がそそられます。

ただし、記事は1年半も前のもの。このリーグ戦は現在も続けられているのかどうかについてはわかりません。自由シリア代表については、活動しているというニュースを聞いたことがありませんので、立ち消えになっているのか。

リーグ戦の舞台となったイドリブ地域では、この記事が配信されて以降も政府軍との戦闘が続いていますし、最近では反体制武装集団どうしでの殺し合いが激化していると聞きますので、リーグも断絶しているのかもしれません。


元記事URL:

http://sport.aljazeera.net/football/2016/6/30/ريف-إدلب-عودة-كرة-القدم-بعد-انقطاع

分離後サッカーが復活

イドリブ郊外で

2015年7月25日
アルジャジーラ・ネット
アフマド・アルアクラ

南イドリブ郊外のサッカー場に歓声と拍手が戻った。政権軍がマアッラト・アン=ヌアマーンの町から放逐されたあと、同地で開催されているサッカーリーグの会場には大勢の観客がつめかけている。

リーグ戦は近郊の町や村を代表する16チームが参加、4チームずつの4グループに分けてタイトルを争っている。

このマアッラト・リーグを組織した一人アブー・アル=マジドさんによると、リーグ戦開催の目的は、イドリブ郊外のスポーツ青年の気持ちをよみがえらせること、ここ数年もの間この国の情勢を理由にスポーツから離れていた選手たちを結集させること、さらには、自由シリア代表チーム結成のため、さまざまな年齢層の青年たちのトレーニングを再開させることにあるという。

アル=マジドさんによると、リーグの運営は、開催に要する経費の問題に加え、物的な面での困難に直面しているという。政権軍の空爆より大きく破壊されたサッカー場の修理を行わなければならないからだ。

リーグ組織者によると、大会は人びとの暮らしの再建と閉ざされた心を解き放つために行われているという(アルジャジーラ)http://sport.aljazeera.net/football/2016/6/30/ريف-إدلب-عودة-كرة-القدم-بعد-انقطاع
リーグ組織者によると、大会は人びとの暮らしの再建と閉ざされた心を解き放つために行われているという(アルジャジーラ)http://sport.aljazeera.net/football/2016/6/30/ريف-إدلب-عودة-كرة-القدم-بعد-انقطاع

リーグ戦の試合は、政権軍から解放されたイドリブ郊外のマアッラト・アン=ヌアマーンという町の芝生のグランドで行われた。

各チームは、10人のフィールドプレーヤーとゴールキーパー、4人もしくはそれ以上の交代選手で構成。選手たちは対戦チームとは異なる揃いのユニホームを着用する。管理委員会がピッチの設営や鉄製のゴールの設置を行い、またサッカーボールも購入した。

「アル=ヌアマーン」クラブに所属するワーイル・アル=アドル選手はアルジャジーラ・ネットの取材に対し、自分は仲間たちと一緒に何年もこのクラブでプレーをしてきた。町のあちこちが戦場になっても数年の間ずっとみんなとトレーニングを続けてきた、と話す。

同選手は、大会の意義は、暮らしを再建すること、政権軍の戦闘機による絶え間のない爆撃で閉ざされた人びとの心を解き放つことだ、と話している。

アル=アドル選手は、リーグ戦開催による住民の精神面への影響についてこうは語る。

「大会に関心を持って観客が集まってくるのを目の当たりにしたんです。その結果観客のみなさんはぼくたちに意欲と情熱を与えてくれているんです」

ピッチサイドで(アルジャジーラ))http://sport.aljazeera.net/football/2016/6/30/ريف-إدلب-عودة-كرة-القدم-بعد-انقطاع
ピッチサイドで(アルジャジーラ)http://sport.aljazeera.net/football/2016/6/30/ريف-إدلب-عودة-كرة-القدم-بعد-انقطاع

試合は主審1人、副審2人の計3人のレフリーで進められる。レフリーのほとんどはアマチュアだが経験者もいる。彼らの中で最も多いのは体育教師だ。何人かは過去、シリアリーグの2部リーグで笛を吹いている。

マアッラト・リーグのレフリーの一人フアード・アル=ブユールさんは、アルジャジーラ・ネットの取材に対し、この大会でのジャッジは、高い技術が必要とされるので、簡単ではない。ときおり口論を引き起こすことになるジャッジについては、コーチや選手の協力を得てやっている、という。

また、アル=ブユールさんは、ワールドカップでさえ判定ミスは起こるもの、これまでリーグで試合をさばいたことで試合をコントロールする経験を得ることができた、と話している。

マアッラト・リーグの成功を受けて、イドリブ郊外の各地の町や村では、多くの愛好者によりサッカーのリーグが立ち上げられている。

(情報源:アルジャジーラ)

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